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Sleeping
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…へえ、あんたがジュエルマスターってやつか。 | |
意外と普通なんだな。 | |
…力を貸してもいいぜ。 | |
俺に力をくれるならな… | |
これが爺さんの言ってた力、星宝石の力か。 | |
見てろよ爺さん。 | |
俺はしくじったりしない… | |
爺さんの言ってたとおりの世界だな。 | |
まともじゃないな… | |
あんたが本当に俺を変えてくれるなら、手伝うよ。 | |
浄化に行くんだろ? | |
俺も行くよ。 | |
…しかし元気なやつが多いな。 | |
浄化? | |
聞いてなかったな、そんな話。 | |
あの黒いのが星喰い? | |
ふうん。 | |
何だか、虫ケラみたいだな。 | |
世界のためか。 | |
あんた、本当にそんな事を考えてるの? | |
空も地面も全部歪んでる。 | |
…面白いよな。 | |
一皮剥けば本当は向こうもこうだって事だろ? | |
あんたも『願い』があってここにきたんだろ? | |
何を願ったのかは知らないが…あんたの敵にはなりたくないな。 | |
…あんたか。 | |
そんな風に一人でほっつき歩いてて良いのか? | |
危ないのは星喰いだけじゃない。 | |
あの仲間面してる連中だって、腹の底で何を考えてるか分かったものじゃない。 | |
『信頼してる』なんて、甘えだよ。 | |
思考停止さ。 | |
そういう事にしとけばコストを抑えられるってだけの、ただの怠慢だ。 | |
相手の正体も知らずに、勝手に期待して、見込みを外して、それで裏切られた、なんてな。 | |
自業自得さ。 | |
間抜けなんだよ。 | |
あんたも間抜けの一人? | |
それとも全部分かった上での態度? | |
………まあ良いさ。 | |
どうであれ、俺とあんたの利害関係は今のところ確かなんだ。 | |
なら、それで良い。 | |
俺は爺さんとは違う。 | |
お前を使いこなしてみせる…輝け、ブラックスター…! | |
邪魔なんだよ。 | |
一先ず力は得た。 | |
これからだ。 | |
見ていろよブラックスター。 | |
俺は爺さんとは違う。 | |
…どいつもこいつも騒がしい奴らばかりだな… | |
浄化に行くんだろ? | |
グズグズしてると置いてくぞ。 | |
化け物の相手は俺にやらせてくれ。 | |
…試してみたい。 | |
心配するなよ。 | |
雑魚ばかりだろ。 | |
そっちの仕事に集中してくれ。 | |
ここは俺が片づける。 | |
あんたのその力、何時手に入れたの? | |
信頼なんかしてくれなくて良い。 | |
あんたにその能力がある限り、俺はあんたを守る。 | |
守らざるを得ない。 | |
そうだろ? | |
また一人でほっつき歩いてるのか…。 | |
学習しない奴だなぁ。 | |
それとも、それって自分の価値を分かった上での余裕? | |
…あんたは特別だからな。 | |
イレギュラーって言った方が良いかもしれない。 | |
俺達はセイバーなんて呼ばれるが…本来この力は誰かを護ったりするためのものじゃない。 | |
奪うための力だよ。 | |
願いのため、星の力を宿した石を最後の一人になるまで奪い合う…趣味の悪いサバイバルゲームのな。 | |
それがあんたのその力のせいで、ただ一人の犠牲も出ずに…今じゃ『正義の味方軍団』ができちまってる。 | |
あんたは均衡を保つ要さ。 | |
替えの利かない唯一無二のパーツ。 | |
だから俺も、誰も、あんたには手を出せないし、護らざるを得ない。 | |
でも、それはあんたが消えれば崩れる均衡だ。 | |
崩れる時は一瞬だ。 | |
…なあ、自覚を持てよ? | |
明日からバトルロワイヤルなんて、俺だって御免だからな。 | |
邪魔なんだよ。 | |
目障りなんだよ…お前たちはさあ! | |
邪魔な奴らは、消すしかない。 | |
そうだよな? | |
ブラックスター…! | |
お前が陽世だな。 | |
黒冬和馬だ。 | |
お前の婆さんから聞いてはいないのか? | |
っち、本当に知らないようだな。 | |
蹴落とした相手など気にかける必要もなかったとう事かよ…! | |
俺の祖父の名は黒冬和雪。 | |
お前の祖母、文芽アヤメに星宝を巡る戦いで無様に敗れた男だ。 | |
人が来たな、話は今度だ。 | |
また来る。 | |
陽世、それがお前の力か。 | |
ああ…それにしても、やはり言霊使いか。 | |
爺さんの日記の通りだな。 | |
そんな事も知らないのか? | |
そうだ、文芽は強力な言霊使いだった。 | |
他の星宝石使いを操れる程のな。 | |
俺の爺さんもその内の一人さ。 | |
仲間だの、信頼だの、そんな言葉に操られ騙され敗北したんだ。 | |
滑稽だよなぁ? | |
敵討ちだ? | |
言霊使いをやるのに、わざわざ話をしに来る馬鹿が居るかよ? | |
爺さんは馬鹿だったのさ、何の利得もない、信頼関係何てものを信じたのが馬鹿だったんだ。 | |
俺は違う。 | |
お前とは手を組みたい。 | |
互いの利害を一致させる形でな。 | |
お前、本当に文芽の孫か? | |
とんだ甘ちゃん野郎だな? | |
今はそれでも良いかもな。 | |
けど、均衡は何時かは崩れる。 | |
前代の時のように、力を持つ者同士が争う様になれば孤立したヤツからやられるんだぞ? | |
お前も俺と同じだ。 | |
陽世新芽…! | |
先代から力を受け継ぎ、情報を得ている。 | |
勝機を手にしているんだよ。 | |
………なら調べてみろよ。 | |
婆さんの遺品でも何でも良い。 | |
この世界で何があったのか、お前も知るべきだ。 | |
陽世、お前その姿は…それが、お前の真の力ってやつかよ… | |
…それで? | |
俺と組む気になったのか、それともその力で俺を排除しに来たのか? | |
………ふざけるなッ! | |
その様子じゃ文芽は己の所業は隠したままだったようだな? | |
奴にも恥じ入る心があったという事だろうよ! | |
良いさ。 | |
お前がオバアチャンの事を信じようが信じまいがどうでも良い。 | |
だが、その甘えた考えには反吐が出るぜ…! | |
うるせえッ! | |
爺さんと同じような事を抜かしやがって…! | |
惨めな人生の最期まで、信じろなどと言ってやがった! | |
俺は違う! | |
易々と心を明け渡してたまるか! | |
言霊使い…! | |
お前に操られたりはしないッ! | |
…お前の考えは分かった。 | |
手を組む話はナシだ。 | |
だが知られた以上は、事が始まればお前が最大の障壁だ。 | |
その時は…お前の言葉が届く前に、必ず斬ってみせる…! |