一つだけ怖かったのは、ある日の夜にガソリンを入れに車で出かけた時のことです。 12時ごろだったので、特に遅くはなかったと思います。 その時、借りた車が車高の高いジープで、なかなかいい車だったんですが、 給油が終わってお金を持って会計をしていたら、突然横から女の人が近づいてきたんです。 私が、「あら、どうしましたか?」と聞くと、彼女は交通事故にあったんです。 ボソボソ言って、「家に帰りたいのでお金をください。」とお金を要求してきました。 私は20ドルしか持っていなかったので、財布に20ドル入っていましたと言って、 20ドルを渡すと、「20ドルじゃ足りません。」と彼女に言われました。 それを聞いた私は、「しょうがないわ。この20ドルしかないんだから。」と言ったら、 彼女は、「じゃあ、クレジットカードを使ってあそこに行ってお金を取ってくればいいじゃないですか。」と言い出しました。 場所はガソリンスタンドだったので、ガソリンスタンド内で現金をクレジットカードで下ろしてくださいと言っていました。 クレジットカードでお金を下ろして、さらに両替もして、両替された現金を出して彼女にやるということです。 よく見ると女の人の顔は血まみれになっていましたが、大学生ぐらいの若さでした。 おそらく学部生で、わざとそういう化粧をして金を背びりに来たのかもしれません。 ちょっと背中がひんやりとなった私は、「忘れてください。いえ、私があなたを助けるのには20ドルで結構です。」と言って、 すぐさまジープに乗って走って遠ざかろうとしました。